わたしたち日本人は 2000 年以上のあいだ
独自の色彩感覚や染織技法を受けついでいた。
生活の中に色彩を求め、和様文化が花開いた平安時代。
江戸っ子の粋が生き生きと動き出した元禄文化の庶民の感覚。
しかし合成染料が発明された時にそれを手放した。
草木染めの色彩の美点は複雑な曖昧な色にこそ隠れている。
有機物が複雑に重なり合い、媒染剤によって発色する天然色素は、
合成染料の均一な色彩とは明らかに違うものだ。
一度忘れられてしまった草木染めの技術・色彩感覚を、
少しでも多くの人たちに体感してもらいたい。
まだ日本人は、草木の色彩を忘れていないと思うから、
経年で変化する色彩を時とともに楽しでもらえたらと思っている。
雪花絞りの優しいにじみ感は、 布の表面に立体感を生み出しますね。 アイで染めた後
綿糸100番手の極細糸を使い 播州で織られた薄手のショール。 90cm×180c
二藍ショール
水玉ショール
グリーンショール